IWCの技術

自慢のムーブメント

腕時計

ミニッツ・リピーター

IWCではミニッツ・リピーターの開発に多大な時間をかけていたことは世界中の時計マニアが知っていることで、なんと5万時間もの貴重な時間が費やされたというから インド人じゃなくてもビックリしてしまいます。 ミニッツ・リピーターはポルトギーゼ・ミニッツ・リピーターやグランド・コンプリケーションなどに搭載されている機構で、左側にリピーター用スライドレバーが付いているかどうかで判別可能となっています。 このスライドレバーが上がっている時は待機状態となり、リピーター機能は停止しておとなしく押し下げられる時がくるのをじっと待っています。 スライドレバーが押し下げられたらいよいよ本領発揮、機構が作動してハンマーがゴングを打つ回数で人間に時間を教えてくれます。 時間の表現方法は、低音のゴングの回数で時間数を、次に高低音の組み合わせで15分単位の分数を、その次がラストで高音のゴングで端数の分数を教えてくれる仕組みになっており、 耳が悪くて聴力の弱い人でなければ時計を見ることなく今の時間を知ることができるようになっているので考え方次第では便利です。 ですがこのスライドレバーをわざわざ操作しなくても少し左腕を持ち上げて時計の針を見れば今が何時なのかを知ることができるので、必要の無い人にとっては贅沢な機能ともなるでしょう。 これぞマニア向けのオーバースペックと言ったことろでしょうか。

IWCのブレスレット

IWCのブレスレットはどんなに激しく扱っても、装備したまま民宿で卓球大会でスマッシュをバンバン決める大活躍をしても、早起きをして公園でラジオ体操で汗を大量に流しても、 歯科医院で恐怖と激痛にのた打ち回る夢を見てベッドの上で何度も寝返りを打ったとしても、スクリューが緩んでしまうことはありません。 なぜならスクリューを使用していないからで、存在しないものが緩んだり壊れたりする現象はまず起こりえません。 よく腕時計をしたまま鉄棒をしたりマラソンをする人を見かけますがスポーツウォッチは大きな負荷にも耐えられるよう設計されているとしても、稀にスクリューが緩んでしまい怪我をしそうになることもあります。 スポーツマン用の時計だから安心して運動に励むことが出来ると、そこまで信頼して我が身を預けるのは少し不用心すぎるかもしれないのです。 ですがIWCはブレスレットに一切スクリューを使わないので緩んで怪我をする心配は全く無し、発生率0%と断言できます。 チタン製あるいはステンレススティール製のIWC製ブレスレットはコマとそれを連結するピンで構成されており、ピンはバネで支えられる構造になっています。 ブレスレットの長さはコマの数で調整可能で、付属の工具を使えば素人でも簡単に長くも短くも自宅で自由自在に変形させられます。 ショップで調整してもらうまでもなく1人でできる点もユーザー目線で考えられており、いかにIWCが所有者のことを意識しているか伺えるでしょう。

パワーリザーブ

時計のパワーリザーブとは内蔵されたゼンマイが完全に巻き上げられた状態から(自動車で例えるならガソリン満タン、ヨットで例えるなら燃料満タン)、 時計が停止するまでの作動時間(自動車で例えるならガス欠、ヨットも同じようにガス欠、でも海上でヨットが燃料切れになったら大変ですね)のことをいいます。 自動巻きムーブメントのIWCキャリバー5000、5011、50611はローターが1960回転するとゼンマイが完全に巻き上げられたマックス状態になり、 7日間つまり1週間のパワーリザーブを得ることが可能となっています。 毎日時計を腕に巻いている人ならゼンマイが十分に巻き上がっているでしょうから、いつでもこのマックス状態に近いパワーをキープしているでしょう。 パワーリザーブの針が指し示しているのは数字の7、たまには6の日もあるけど腕時計を外す時に確認するとたいていは7を指しているはずです。 この数字が残日数のおおまかな目安になっており、腕時計を外してテーブルの上に置いてそのまま24時間放置すれば針は6付近に移動するはずです。 さらにもう24時間テーブルの上に置いておくと針は5を、次の24時間で針は4と、いつでも正確にパワー残量を表示していきます。 そしてマックス状態から7日経過、168時間後にパワー切れとなり針は止まります。 実はそこからもう1日程度は活動する余力が残っているのですが、その余裕分は設計されている7日間を正確無比に作動させるための分で、7日過ぎてもギリギリの最後まで頑張らせるためのパワーではないとのことです。